少し前のことになりますが、今更ながら行ったことがなかったあべのハルカスへ。
ちょうど美術館の展示内容が「深堀隆介展」の最終日で、実物を見てみたいと思っていたので展望台というより、メインは美術館に。
これが描いている金魚ということに感覚がおかしくなりそうな美しさ。
そこに魂があるかのような存在感に、深堀さんがおっしゃる「幻臭」を感じずにはいられません。
その匂いは子供の頃、夏祭りで持ち帰った金魚の記憶を呼び起こします。
個人的には、金魚がいない、どこからか飛んできた葉っぱが桶に溜まっているだけの作品に心魅かれました。
なんでもない日常の片隅が切り取られてそこにあり、今と同じ時間が作品に流れているようで、風や音、その周りの景色さえも見えてきそうになります。
幻臭にとどまらず、幻覚、幻聴・・・さまざまな感覚が呼び起こされます。
最終日ともあって大変混雑していましたが、とてもいい刺激になりました。
展望台・・・いい眺めだと思いながらも、すぐに逃げることができない場所はどうもぞわぞわして苦手です。
ガラスに貼られたフィルムが痛んできているのか少し景色が見えにくく、爽快感が半減している気がしましたが、何気に下りる前に立ち寄ったトイレが、大きな鏡に景色が映り込んで自分が空に立っているような感覚になり、素敵な空間になっていました。
写真に収めたい!と思ったものの、ここはトイレ。
そして同じ考えなのでしょう、携帯を手に人がいなくなるのを今か今かとずっと待っていらっしゃる方がいましたので、諦めて目に焼き付けて退散しました。
そういえば、今日はあいにく雨模様ですが、堺の仁徳天皇陵古墳を上から眺めることができるという気球「おおさか堺バルーン」が始まりました。
試験飛行の画像を見て、丸く淡く光る気球がお月さんが浮かんでいるようできれいだなと思いながらも、
このゴンドラに定員30人乗って上にあがるのですね。
やはり、高いところは想像でもぞわぞわします。
NANAE